投資の基本を学ぼう!初心者でもわかるPERとPBRの徹底解説

今回の議題
- 「PERとPBRの違いについて」
- 「PERやPBRは、高いほうがいいのか、それとも低いほうがいいのか」
- 「PERやPBRはどこで確認できるのか」
初めて聞くと、「英語の略語だし、計算式もあるし、難しそう…」と感じるかも知れませんね。でも大丈夫!PERとPBRは株式投資において非常に重要な指標ですが、実はシンプルに優れていることができます。
そもそもPERとPBRって何?
PERやPBRを簡単に言うと、「この株、割安かな?それとも割高かな?」を判断するための「ものさし」のようなものです。これを知っておくと、どの株に投資すればよいのかを選ぶ際のヒントになります。
- PER見ると、その企業の稼ぐ力(利益)に対して株価が高いか安いかが分かります。
- PBR見ると、その企業の持っている資産に対して株価が高いか安いかが分かります。
これらを正しく理解することで、投資判断が楽になります!
この記事では、PERとPBRの基本的な意味から、それぞれの違い、どのように活用すればいいのかを、初心者でもわかりやすい言葉で解説します。投資をもっと楽しく、そして賢く進めるために、ぜひ最後まで読んでみてください!
PER(株価収益率)とは?
PERの意味
PERは、「Price Earnings Ratio」の略で、企業の利益に対して株価がどれだけ高く評価されているかを示す指標です。
簡単に言うと、企業が1年で稼ぐ利益の何年分で株価が構成されているかを表します。
簡単な例
たとえば、次のような状況を考えてみてください。
ある会社の株を1株1,200円で買いました。
その会社は1年間で1株あたり100円の利益が出ています。
PERは、この株を買ったときに、利益で元を取るまでに何年かかるか教えてくれます。
PERの計算式は:株価 ÷ 1株あたりの利益(EPS)※
計算してみましょう
1,200円 ÷ 100円 = 12倍
つまり、PERが12倍というのは「この株を買ったら、利益だけで元が取れるのに12年かかる」ということです。
EPSの計算式:当期純利益 ÷ 発行済株式数
- 当期純利益:会社が1年間で最終的に稼いだお金(税金や費用を払った後の純粋な利益)。
- 発行株式数:市場に出回っている会社の株式の総数。
例を使った計算
もし、次のような会社があったとします
当期純利益:5億円
発行済株式数:1,000万株
この場合、EPSは次のように計算します
5億円 ÷ 1,000万株 = 50円
つまり、この会社のEPSは50円です。これは、「この会社の1株が1年間で50円分の利益を生んでいる」という意味です。
PERで分かること
PERが高い:株価が利益に比べて高く評価されている(割高の可能性あり)。
→「人気の高い会社」の可能性あり。元を取るのに時間がかかる。
PERが低い:株価が利益に比べて低く評価されている(割安の可能性あり)。
→「お得!」元を取るのに時間がかからない。
PER見るときの注意点
独自で判断しない
PERが高いからといって必ず割高ではなく、業界や企業の成長期待によって異なります。
例:成長企業は将来の利益を期待されてPERが高くなる傾向があります。
赤字企業には適用できない
当期純利益がマイナス(赤字)の場合、PERが計算できなかったり、マイナスになることが起こります。
PBR(株価純資産倍率)とは?
PBRの意味
PBRは、「Price Book-value Ratio」の略で、企業の純資産(自己資本)に対して株価がどれだけ高く評価されているかを示す指標です。
簡単に言うと、企業が持つ純資産(解散価値)の何倍の価格で取引されているかを表します。
解散価値とは、企業が解散したときに株主に配分される理論上の資産の金額です。
企業が持つ資産(現金、土地、建物、設備など)を売却して現金化し、そのお金から借金(負債)をすべて払いたあとに残る金額が解散価値にあたります。この金額は株主に分配されるものと考えられます。
解散価値は、企業の最低限の価値を表しており、株価がこの金額を下回る場合、その株は割安と判断されることが多いです。
簡単な例
PBRは、「株価が会社の純資産の何倍か」を示します。純資産とは、会社が持っている財産(貯金や土地など)から借金を受け取ったもの。イメージは貯金箱です!
たとえば、次のような状況を考えます。
ある会社の株を1株1,200円で買いました。
その会社の1株あたりの純資産(貯金箱の中身)は1,000円です。
PBRの計算式はこうです:株価 ÷ 1株あたりの純資産(BPS)※
計算してみましょう。
1,200円 ÷ 1,000円 = 1.2倍
PBRが1.2倍というのは、「その株の値段が純資産の1.2倍で取引されている」という意味です。
BPSの計算式:純資産 ÷ 発行済株式数
- 純資産:会社の総資産から負債(借金など)を引いた残りのお金や資産のこと。
- 発行株式数:市場に出回っている会社の株式の総数。
例を使った計算
次のような会社があります
純資産:200億円
発行済株式数:1,000万株
この場合、BPSは次のように計算します
200億円 ÷ 1,000万株 = 2,000円
つまり、この会社のBPSは2,000円です。これは、「この会社の1株に対して2,000円分の資産価値がある」という意味です。
PBRで分かること
- PBRが1倍以下:株価が純資産以下で取引されている=割安の可能性あり。
- PBRが1倍以上:株価が純資産を上回って取引されている=割高の可能性あり。
PBR見るときの注意点
純資産の実態に注意
純資産は企業の帳簿上の数字に基づいているため、資産の評価額が実態と異なる場合があります。
業種によって異なる基準
資産を多く持つ業種(銀行や不動産業など)ではPBRが低くなる傾向がありますが、無形資産が多い企業(IT企業など)はPBRが高くなる傾向があります。
PERとPBRを組み合わせて評価する
PERとPBRはそれぞれ異なる観点から企業を評価します。
- PER:利益を重視した成長性の評価。
- PBR:資産を重視した安定性の評価。
両方を組み合わせて考えることで、株価の割安感や企業の価値をよりバランスよく判断できます。
PERとPBRを知ることで得られるメリット
株価が割高か割安かを判断できる
- PER(株価収益率)は、企業の利益(収益力)に対して株価が高いか低いと判断する指標です。高いと「割高い」と判断できます。
- PBR(株価純資産倍率)は、企業の資産価値(解散価値)に対して株価が高いか低いかを示します。PBRが低ければ「資産に対して割安」、高ければ「割高」と考えられます。
つまり、割安な株を見つけて、効率的に利益を上げるチャンスを掴めます。
投資リスクを減らせる
PERやPBRを使えば、株価の妥当性を客観的に評価できます。これにより、過剰に高値の株をつかむリスクを減らせます。
つまり、市場の警戒感や過小評価を見極め、適切なタイミングで投資できます。
同業他社や過去との比較が可能
同じ業界内で他社とPERやPBRを比較すれば、その企業が相対的に高い評価を受けているか、割安に置かれているかどうかを把握できます。
さらに、過去のPERとPBRと比較することで、企業の成長性や市場環境の変化を分析できます。
つまり、同業他社や市場のトレンドを把握し、より優れた投資先を選べます。
投資判断に自信が持てる
PERとPBRは株式投資の基本的な指標です。これを知ることで、根拠を持って「なぜこの株を買うのか」を説明できるようになります。
つまり、感情や噂に流されず、論理的な投資判断が可能になります。
PER・PBRを知らずに株式投資を始めるリスク
割高な株を買ってしまうリスク
PERやPBRを知らずに投資すると、利益や資産に対して過剰に高い価格の株を買ってしまう可能性があります。
その結果、株価が下落し、損失を被るリスクが高まります。
例:成長期待だけで株価が高騰している企業に投資し、業績が追いつかず株価が急落する。
割安な投資チャンスを逃すリスク
PERやPBRを理解していれば、「割安」と判断される株が見つけやすいですが、これを知らないと、チャンスを逃してしまいます。
例:市場全体が悲観的なとき、実は割安な優良株が放置されているのに気づけない。
投資判断が感覚的になりやすい
PERやPBRがわからないと、株を選ぶ基準が曖昧になり、感情や噂、直感に頼って投資をしてしまう可能性があります。
これにより、合理的な投資判断ができなくなります。
例:話題性だけで購入した株が実態と乖離していた場合、大きな損失を招く可能性がある。
市場の動きを正しく理解できない
PERやPBRは、株式市場全体の割安・割高感を測るにも役立つ指標です。これを知らないと、現在の市場環境を正しく理解できず、適切な投資判断ができません。
例:バブルのような異常な相場で割高な株に手を出し、崩壊後に損失を出す。
投資の目的を見失う
PERやPBRは、企業の収益力や資産価値を基準に株価の妥当性を示します。これを知らないと、投資が「目的」ではなく「手段」になり、長期的な視点で資産を増やす投資が難しくなります。
PERやPBRはどこで確認できるの?
株式投資を始めると、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)がどこで確認できるのか気になりますよね。今回はどこで確認できるのかを教えたいと思います。
それは証券会社の取引画面です!特に、ネット証券では手数料が安いだけでなく、初心者でも使いやすい取引画面が整っているのでおすすめです。
おすすめのネット証券:SBI証券・楽天証券
ネット証券の中でも、SBI証券と楽天証券は非常に人気があります。どちらも初心者向けにわかりやすいデザインと機能が用意されているので、とりあえずこの2社を検討すると良いでしょう。
SBI証券
- 特徴:取引手数料が安く、豊富な銘柄情報が揃っています。
- 取引画面の使いやすさ:PERやPBRは「企業情報」の項目ですぐに確認できます。 さらに、企業ごとの詳細な情報も簡単にチェックできるので、初心者でも安心です。
楽天証券
- 特徴:楽天ポイントを活かしながら投資ができるのが魅力です。
- 取引画面の使いやすさ:直感的なデザインと直感的な操作が魅力。PERやPBRの確認も簡単で、関連情報がまとめられているため、初心者にも優しい設計になっています。
実際の確認方法
証券会社の口座を開設するには
まず、SBI証券または楽天証券で口座を開設します。どちらもオンラインで手続きでき、必要書類があればスムーズに手続きできます。
取引画面にログインする
ログイン後、検索バーに調べたい企業名や銘柄コード(企業ごとの番号)を入力します。
銘柄ページでPER・PBRを確認する
銘柄ページを開くと、「株価指標」または「基本情報」セクションにPERとPBRが表示されています。これで、その企業の収益性や割安・割高をチェックできます!
PERやPBRを確認することは、株式投資の第一歩。特に証券会社の取引画面は、情報が正確で見やすいのでおすすめです。SBI証券と楽天証券を活用して、まずは気になる企業を調べてみましょう!
まとめ
PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)は、株式投資を行う非常に重要な指標です。それぞれ、企業の「収益性」や「資産価値」を株価と照らし合わせて評価するのに役に立ちます。
この記事で学んだ通り、PERが示すのは「その企業がどれだけ利益を生み出す力を持っているか」であり、PBRが示すのは「その企業の資産がどれだけ価値を持っているか」です。この2つの指標を上手に活用すれば、「どの企業に投資すべきか」を判断する手助けになります。
ただし、PERやPBRだけで投資を決めるのではなく、他の指標や企業の将来性も一緒に考えることが重要です。証券会社の取引画面などを活用して、手軽にこれらの指標をチェックしながら、少しずつ投資への理解を深めていきましょう。
投資の道のりは長いですが、基本を押さえていれば迷うことはありません。この記事をきっかけに、ぜひ楽しく、賢く株式投資を始めてみてください!
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