ノーロードって何？手数料を抑えて上手に投資信託

投資の商品を選んでいて「ノーロード」という言葉を目にしたことがありますか？ノーロードは、購入時に手数料が発生しない商品を指します。特に投資信託においてよく見られ、2024年に導入された新NISA制度の始まりとともに、ますます注目を集めています。

ノーロード商品の特徴は、その名の通り、購入時の手数料がかからないことです。従来の投資商品では、購入時に一定の手数料が必要でしたが、ノーロード商品ではこれが不要です。そのため、投資家は初期費用を抑え、より効率的に資産を運用することができます。

しかしながら、ノーロード商品を選ぶ際にも注意が必要です。手数料の削減は魅力的ですが、商品の選択やリスク管理には慎重さが求められます。この記事では、ノーロード商品の特徴やメリット、そして注意が必要なポイントについて詳しく解説します。

ノーロードとは

ノーロード投資信託は、投資信託を購入する際にかかる販売手数料が無料の商品を指します。通常、投資信託を購入する際には、金融機関や証券会社に販売手数料（ロード）が支払われますが、ノーロード商品ではこの手数料がかかりません。これにより、投資家は初期費用を抑えつつ、低コストで投資信託を購入することができます。

投資信託の販売手数料は、投資家が商品を購入する金融機関によって異なります。昔は、証券会社や銀行で投資信託を購入する際には、窓口担当者に支払う手数料として顧客が負担するのが一般的でした。しかし、最近ではネット証券の普及により、窓口担当者の人件費を削減できるようになり、販売手数料が無料のノーロード商品が増えています。

ノーロード商品の人気は、その手数料の削減に加えて、投資家がより自由に商品を選択できることにも起因しています。手数料がないため、商品のパフォーマンスや運用方針に焦点を当てて選ぶことができ、投資家のニーズにより合った選択が可能です。

ノーロード投資信託は、初心者から経験豊富な投資家まで幅広い層におすすめされる投資商品の一つです。低コストで手軽に始められるため、投資初心者にとっても敷居が低く、積極的な資産運用を始める一歩として適しています。

ノーロード商品の特徴

ノーロードの商品には、いくつかの特徴があります。それぞれについて解説します。

インデックスファンドが中心

ノーロードの投資信託商品の多くは、インデックスファンドで構成されています。インデックスファンドは特定の指数と同じ運用成績を目指す投資信託であり、基準となる指数とほぼ同じ銘柄で構成されています。これにより、銘柄の選定を行わない分、コストが低くなり手数料が発生しにくくなります。この特徴がノーロード商品の中核となっています。

ネット証券会社から購入可能

ノーロードの投資信託商品は、多くがネット証券会社から購入可能です。従来の銀行や証券会社と比べて、ネット証券は建物の維持費や従業員の人件費などがかからず、コストが削減されています。そのため、ネット証券会社は手数料のかからないノーロード商品を取り扱っていることが多く、投資家はスマホ1台で簡単にノーロードの投資信託を購入することができます。

これらの特徴により、投資家は手数料を抑えつつ、インデックスファンドを中心にしたポートフォリオを構築することができます。また、ネット証券の普及により、投資の手続きが容易になり、より手軽に投資を行うことが可能になっています。

投資信託の手数料について

投資信託を利用する際には、さまざまな手数料が発生します。これらの手数料は、主に購入時、保有時、売却時の3つのタイミングでかかります。

【購入時】購入手数料

投資信託を購入する際には、通常「購入手数料」がかかります。これは、購入したい投資信託の金額に上乗せして支払う手数料で、一般的には基準価額の一定割合が購入手数料として加算されます。例えば、基準価額が8,000円の投資信託を100口購入する場合、80万円に購入手数料を上乗せして支払います。

【保有時】信託報酬、監査報酬、売却委託手数料

投資信託を保有している間には、いくつかの費用が発生します。まず、「信託報酬」はファンドマネージャーが運用する際の手数料であり、投資家が支払います。また、投資信託は定期的に監査を受けるため、「監査報酬」も投資家の負担となります。さらに、有価証券の売買時には「売却委託手数料」が発生することもあります。

【売却時】信託財産留保額、換金手数料

投資信託を売却する際には、「信託財産留保額」や「換金手数料」が発生することがあります。特に、投資信託の解約時には換金手数料がかかる場合があります。

ノーロード商品は購入時手数料がかからないため、買い付けした金額をすべて投資資金に充てられる利点があります。ただし、上記の手数料や費用は一例であり、投資する信託や金融機関によって異なる場合があります。具体的な手数料や費用の詳細は、金融機関のホームページや目論見書等を確認してください。

ノーロードのメリットとは

ノーロード投資信託には、投資家にとって魅力的ないくつかのメリットがあります。

販売手数料の無料化によるコスト削減

最大のメリットは、販売手数料が無料であることです。投資信託を購入する際にかかる販売手数料は、通常購入金額に上乗せされるため、この手数料が無料になることで、初期コストを抑えることができます。これにより、投資家はより多くの資金を実際の投資に充てることができます。

手軽な購入方法

ノーロード投資信託は、ネット証券会社を通じて購入することができます。つまり、金融機関の窓口に足を運ぶ必要がなく、インターネットを通じて簡単に購入できます。この利便性は、投資を始めたい初心者や忙しい人々にとって特に魅力的です。

リスクを抑えた運用が可能

ノーロード投資信託の多くは、インデックスファンドで構成されています。これは、特定の指数（たとえば日経平均株価やTOPIX）と同じ運用成績を目指す投資信託です。このようなファンドは市場の平均的な利益を追求するため、大きな収益を期待することはできませんが、同時に大きな損失を被るリスクも低くなります。そのため、リスクを抑えながら穏やかな資産成長を目指す投資家にとっては、ノーロード投資信託が適しています。

ノーロードの注意点

ノーロード投資信託にはいくつかのデメリットも存在します。

大きな利益は見込めない

ノーロード投資信託は、主にインデックスファンドを中心としています。これらのファンドは市場の平均的な利益を追求するため、大きなリターンを期待することは難しいです。投資家が高いリターンを追求する場合には、アクティブに運用するファンドや個別株式などの選択肢を検討する必要があります。

手厚いサポートは得られない

ノーロード投資信託は、販売手数料を無料にすることでコストを削減しています。しかし、その代わりに金融機関の担当者などから手厚いサポートを受けることは期待しにくくなります。投資に関するアドバイスや相談を求める場合には、自己責任で選択する必要があります。

購入時手数料以外の費用がかかる

ノーロード投資信託は、購入時手数料が発生しない代わりに、信託報酬や監査報酬、売買委託手数料、信託財産留保額などの費用が発生します。これらの費用は投資家によって支払われるため、実際の投資コストは購入時手数料以外にもかかることを考慮する必要があります。

これらのデメリットを踏まえて、投資家は自身の投資目標やリスク許容度に応じて、ノーロード投資信託を含めた適切な投資先を選択する必要があります。

ノーロード投資信託を選ぶポイント

投資信託を選ぶ際に考慮すべきポイントは、自身の投資目標やリスク許容度に基づいて慎重に選択することが重要です。以下に、それぞれのポイントを詳しく解説します。

自分のリスク許容度に合った投資対象を選択する

ノーロード投資信託のインデックスファンドは、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、国内REIT、外国REITなど様々な投資対象があります。それぞれの投資対象は異なるリスクとリターンを持ちます。自身のリスク許容度を考慮し、投資先を選定しましょう。初心者の場合は、市場規模が大きく情報が収集しやすい株式がおすすめです。

運用実績の良いファンドを選択する

投資信託の運用実績は、過去の収益率や基準価格の推移などを通じて確認できます。良い運用実績を持つファンドを選択することで、より安定した収益を期待できます。目論見書や運用報告書を参考にし、慎重に選択しましょう。

純資産総額の大きいファンドを選択する

ファンドの純資産総額が大きいほど、安定した運用が期待できます。また、指数との連動性も高まります。純資産総額の増減も運用実績の判断材料となりますので、注意深く確認しましょう。

トータルコストが抑えられるファンドを選択する

費用面も重要なポイントです。投資信託の運用には費用がかかりますが、トータルでコストを抑えられるファンドを選択しましょう。費用には、信託報酬や信託財産留保額などが含まれますので、注意して選びましょう。

投資対象のリスクを理解する

投資信託の投資対象には、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、信用リスクなどがあります。各リスクを理解し、自身のリスク許容度に合わせて適切な投資先を選択しましょう。これらのリスクについては、投資信託の目論見書や運用報告書などで詳細を確認することができます。

ノーロード投資信託の買い方

ノーロードの投資信託商品は、多くの場合、ネット証券会社を通じて購入できます。

ネット証券会社は手数料のかからないノーロード商品を取り扱っているところが多いため、投資家はスマートフォン1台で手軽にノーロードの投資信託を購入できるます。

ここでは、ネット証券でノーロード投資信託を購入する手順を解説します。

手順1: ネット証券で口座を開設

ノーロード投資信託は、一般的にネット証券で取り扱われています。まずはネット証券の口座を開設します。口座開設には、証券会社のウェブサイトから必要事項を入力し、本人確認書類を提出する手続きがあります。口座開設が完了したら、次のステップに進みます。

手順2: ノーロード銘柄を検索

口座が開設されたら、自分の投資戦略やリスク許容度に合ったノーロード銘柄を選択します。多くのネット証券会社では、オンライン上でファンドの検索や比較ができるツールが提供されています。証券会社の検索ツールを活用して、自分に適したファンドを見つけましょう。

手順3: 購入手続きをする

投資するファンドを決定したら、購入手続きに進みます。選択したファンドのページで「購入」や「注文」などのボタンをクリックし、購入手続きを開始します。通常の投資信託と同様に、事前に口座に投資資金を入金しておく必要があります。入金が完了したら、指定口座から投資信託への購入注文を出し、取引が完了します。

以上が、ノーロード投資信託を購入する一般的な手順です。証券会社のウェブサイトやカスタマーサポートから必要な情報や手続き方法を確認し、スムーズに投資を始めましょう。

まとめ

ノーロードとは

ノーロード投資信託は、購入時に手数料が発生しない商品を指します。通常、投資信託を購入する際には、金融機関や証券会社に販売手数料（ロード）が支払われますが、ノーロード商品ではこの手数料がかかりません。これにより、投資家は初期費用を抑えつつ、低コストで投資信託を購入することができます。

ノーロードのメリット

ノーロードのデメリット

ノーロード投資信託はネット証券で

ノーロードの投資信託商品は、多くがネット証券会社から購入可能です。ネット証券は手数料が低く、投資家はスマートフォン1台で簡単に購入できます。

ノーロード投資信託の選ぶコツ

最後に

購入手数料以外にも、信託報酬や監査報酬、売買委託手数料、信託財産留保額などの手数料が発生することを理解しましょう。これらの費用は投資家によって支払われ、実際の投資コストに影響します。したがって、ノーロード投資信託を選ぶ際には、購入手数料だけでなく、他の費用も注意深く確認することが重要です。

ノーロード投資信託は初期費用を抑えつつ投資を始めることができる魅力的な選択肢ですが、購入手数料以外の手数料も考慮する必要があります。投資家は十分な情報を収集し、リスクを理解した上で、自身の投資目標に合った投資先を選択することが重要です。

平田　とかげ

マネ活を義務教育に！

はじめまして！私はこれまでに、投資しながら少しずつ資産を形成してきました。投資を始めた頃は全くの初心者でしたが、少額から始めて徐々に目指していきました。では、私が経験したリアルな投資のステップをシンプルに伝え、これから投資を始める方のお役に立つ情報を共有しています。ますので、ぜひ一緒に行っていきましょう！