楽天銀行と楽天カード、どちらが投資に適している?
楽天証券での投資を始める際には、楽天銀行と楽天カードという2つの選択肢があります。しかし、どちらが自分に合っているのかを選ぶことは初心者投資家にとって重要な課題です。
本記事では、楽天銀行と楽天カードそれぞれのメリットとデメリットを詳しく解説し、自身のニーズや目標に合った投資方法を見つける手助けをします。
楽天証券での投資の第一歩を踏み出す際に、迷っている方に向けて、両者の比較を通じて適切な選択をサポートします。
楽天証券と楽天銀行のメリット・デメリット
楽天銀行のメリット
楽天証券と楽天銀行を紐づけるメリットは以下の通りです。
高金利の普通預金利率の利用:
マネーブリッジを利用することで、楽天銀行の普通預金金利が優遇されます。楽天銀行の普通預金金利は最大で年0.10%となり、メガバンクの金利と比較して圧倒的に高いです。これにより、預けた資金がより効率的に増える可能性があります。
自動入出金(スイープ)機能の利用:
マネーブリッジを設定すると、楽天証券と楽天銀行の口座間で自動入出金(スイープ)機能を利用できます。これにより、楽天証券での取引時に発生した不足分が自動的に楽天銀行から補填され、入金手続きが不要になります。また、余った資金を自動的に楽天証券に移動させることもできます。これにより、資金の使い勝手が向上し、資金の有効活用が容易になります。
ハッピープログラムの特典の利用:
マネーブリッジを利用すると、楽天銀行のハッピープログラムにエントリーできます。このプログラムでは、楽天証券での取引に応じて楽天ポイントが貯まり、特典が受けられます。会員ステージが上がるほどポイント還元率がアップし、ATM手数料や振込手数料がお得になるなどの特典が得られます。
ハッピープログラムは、楽天銀行が提供する特典プログラムで、楽天会員IDと連携することでさまざまな特典が受けられるサービスです。
- 振込手数料無料回数の増加: ハッピープログラムにエントリーすることで、振込手数料が最大月3回無料になります。これにより、口座間の振り込みや他行への振り込みを無料で行うことができます。
- ATM手数料の無料回数の増加: プログラムに参加すると、ATM手数料が最大月7回(スーパーVIPの場合)無料になります。楽天銀行のATMを利用したり、他行のATMを利用して出金を行う際に便利です。
- ポイントの貯まり方と利用方法: 取引によりポイントが貯まり、貯まったポイントは手数料に使うこともできます。例えば、ATMの利用や他行口座からの振り込み、口座振替などの取り引きによりポイントが貯まります。
- ステージと特典の関係:ハッピープログラムには、ベーシック、アドバンスト、プレミアム、VIP、スーパーVIPの5つのステージがあり、ステージが上がるにつれて、進呈されるポイントも増えます。
24時間リアルタイム入金の利用:
マネーブリッジを設定すると、24時間いつでもリアルタイムで楽天銀行から楽天証券への入金(らくらく入金)が可能になります。これにより、資金の移動が即時に行え、取引のスピードが向上します。
マネーブリッジは、楽天証券の口座と楽天銀行の口座を連携させるサービスです。主な特徴は以下の通りです。
便利なサービスの利用:
マネーブリッジを設定することで、楽天証券での取引や資金管理がより便利になります。楽天証券での取引に伴う資金を自動的に楽天銀行口座に振り替えることができます。
無料で利用可能:
マネーブリッジの設定は無料で行うことができます。楽天証券や楽天銀行のウェブサイトやアプリから簡単に設定できます。
お得な条件の適用:
マネーブリッジを設定しておくと、普通預金の金利アップなどのお得な条件が自動的に適用されます。資金をほったらかしにしておいても、お得に運用することができます。
両口座の必要性:
マネーブリッジを利用するには、楽天証券と楽天銀行の両方の口座が必要です。口座を開設していない場合は、まず口座開設が必要です。
マネーブリッジの設定は簡単で、一度設定しておけば自動的に特典が適用されるため、利用者の利便性を向上させることができます。
楽天証券と楽天銀行を紐づけた際のデメリットとは
楽天証券と楽天銀行を紐づけることで、便利さや特典が得られる一方で、いくつかのデメリットも考えられます。以下に、その主なデメリットをいくつか挙げます:
ネット形態の限界:
楽天証券と楽天銀行はどちらもネット形態の金融機関であり、実店舗を持たないことがデメリットとなります。特に、わからないことやトラブルが発生した場合に、直接窓口で相談できないことが不便です。
ネットワーク障害への影響:
ネット銀行やネット証券であるため、ネットワーク障害が発生した場合に利用できなくなる可能性があります。これにより、入出金や取引に規制がかかったり、損失が発生するリスクがあります。
複数のパスワードの管理:
楽天証券と楽天銀行の両方を利用する場合、それぞれの口座に異なるIDやパスワードが必要です。複数のパスワードを記憶しておかなければならず、管理が煩雑になる可能性があります。
楽天銀行の普通預金残高への影響:
マネーブリッジを設定している場合、楽天証券での取引によって楽天銀行の普通預金残高が自動的に資金移動します。そのため、楽天証券での取引によって楽天銀行の残高が思ったより減ってしまう可能性があります。
楽天証券と楽天カードのメリット・デメリット
楽天カードのクレカ積立のメリット
楽天カードで楽天証券の積立投資を行うメリットは以下の通りです:
最大1%の楽天ポイントが貯まる:
楽天カードでの投信積立クレジット決済では、投資信託の積立額に対して最大1%の楽天ポイントが貯まります。これは、例えば5万円を1年間積み立てると最大6,000ポイントに相当します。積み立て額に応じてポイントが貯まるため、長期的な投資によってポイントを効率的に増やすことができます。
ポイント還元率の引き上げ:
2023年6月から、楽天カードのクレジット決済による積立投資のポイント還元率が引き上げられました。これにより、楽天カードの種類に応じて0.5%から最大1%までのポイントが付与されるようになりました。これにより、以前よりも多くのポイントが貯まるようになりました。
楽天キャッシュ併用で10万円まで積み立てが可能:
楽天キャッシュを使って、楽天カードでチャージした資金と併用して、最大10万円までの積み立てが可能です。楽天キャッシュに楽天カードでチャージすることで、さらに+5万円分の積み立てができるため、キャッシュレスでの積立投資が可能です。
楽天カード自体がお得な高スペックカード:
楽天カードは投信積立以外でも、基本的にポイントが1%貯まる人気のクレジットカードです。年会費も無料であり、楽天市場や楽天トラベルなど楽天系のほとんどのサービスでポイントを利用できます。また、ポイント還元率が高いのも特徴であり、日常の支払いでも楽天カードを使うことで、さらにポイントを効率的に貯めることができます。
楽天カードでのクレジット決済を利用することで、楽天証券での積立投資がよりお得になります。ポイントを活用して投資を支援し、さらに日常の支払いでもポイントを貯めることができるため、利用者にとって魅力的なサービスとなっています。
楽天カードのクレカ積立のデメリット
楽天カードクレジット決済を利用して投信積立を行う際のデメリットは次の通りです。
買付日の制限:
楽天カードクレジット決済を利用した投信積立では、買付日が毎月1日または8日に限定されています。つまり、投資家は買付日を自由に選択することができず、これらの日付に自動的に積立が行われます。そのため、他の日に積立を行いたい場合や、自身の財政計画に合わせた買付日を設定したい場合には制限があります。
月額の制限:
クレジットカードでの積み立てには月額の制限があります。楽天カードクレジット決済を利用して投信積立を行う場合、1ヶ月につき最大で5万円までの積立額が設定されています。この制限があるため、一度に大きな金額を積み立てたい場合や、資産形成のペースに合わせた柔軟な積立額を設定したい場合には制限が影響します。
これらのデメリットを考慮すると、楽天カードクレジット決済を利用しての投信積立は、買付日や積立額に制限があることを理解し、自身の投資目標や計画に合わせて適切に活用する必要があります。
マネーブリッジとクレカ決済の比較
マネーブリッジ決済がおすすめな人
投資信託以外の買付をしたい方や、積立指定日を細かく設定したい方に向いています。 マネーブリッジを利用すると、楽天証券口座と楽天銀行口座が連携され、自動入出金が可能です。
つまり、楽天証券口座から楽天銀行口座に資金を移動し、投資信託以外の取引(例:株式、ETF)にも資金を使うことができます。
また、マネーブリッジでは積立指定日を1日から28日の間で細かく設定できますので、給料日や予算管理に合わせて自由に設定することが可能です。
カード決済がおすすめな人
楽天証券のカード決済は、新NISAなどの投資信託への投資の決済に適しています。 楽天証券の新NISAでは、積立投資を行うことで将来の老後資金を形成することができます。
楽天カードを利用して決済すると、楽天ポイントが貯まります。これにより、投資を行うだけでなく、日常の買い物やサービスを利用する際にも楽天ポイントを貯めることができます。
楽天ポイントは投資に役立てることもできますので、積極的に活用してみましょう。
クレカ決済とマネーブリッジの併用
楽天証券ではカード決済とマネーブリッジを併用することができます。
クレジットカード決済は月に最大5万円までと制限があります。この制限を超えて投資を行いたい場合は、マネーブリッジを利用して証券口座からの引き落としを併用することができます。
まとめ
楽天証券と楽天銀行(マネーブリッジ)について
メリット:
積立日の柔軟性: マネーブリッジを利用すると、投資信託の積立日を1日から28日の間で自由に指定できます。
自動引き落とし: 楽天銀行との連携を利用すると、投資信託の積立額が自動的に楽天銀行口座から引き落とされるため、手動での取引手続きが不要です。
デメリット:
ポイント付与のない: マネーブリッジを利用した投資信託の決済では、ポイントが付与されません。
銀行口座の開設が必要: 楽天銀行との連携を利用するには、楽天銀行口座の開設が必要です。
楽天証券と楽天クレジットカード決済について
メリット:
楽天ポイントの獲得: 楽天クレジットカードで楽天証券の決済を行うと、最大1%の楽天ポイントが付与されます。
クレジットカードの利便性: クレジットカードを利用することで、即時の購入やポイントの獲得が可能です。
デメリット:
月額上限の制限: クレジットカード決済の場合、月額5万円までの制限があります。
クレジットカード決済とマネーブリッジの併用
クレジットカード決済とマネーブリッジの併用は可能です。クレジットカード決済で5万円までを積み立て、残りの額をマネーブリッジで積み立てることができます。
最後に
楽天証券の積立投資を行う際には、楽天銀行との連携(マネーブリッジ)や楽天クレジットカード決済の利用があります。それぞれにメリットとデメリットがありますが、利用者のニーズや投資スタイルによって適した方法が異なります。
楽天銀行との連携を利用すると、積立日の柔軟性や自動引き落としが可能ですが、ポイント付与のメリットはありません。一方、楽天クレジットカード決済では楽天ポイントを獲得できるものの、月額上限やポイント還元率の制限があります。
そのため、楽天証券の積立投資を行う際には、自身の投資目標や予算、ポイント獲得の重要性などを考慮し、適切な方法を選択することが重要です。また、クレジットカード決済とマネーブリッジの併用も可能であり、それぞれのメリットを組み合わせることでより効果的な投資を行うことができます。